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偏狂W杯!2006年7月1日(土) 準々決勝-1
ドイツ(1−1)アルゼンチン

あくまでも主役でならなければならないホスト国の宿命を持つドイツと、あくまでも主役につくまでは悪役でも構わないという開き直り的メンタリティを持つアルゼンチン。
74,500人の観衆を飲むベルリンのオリンピア・シュタディオン。
観衆比はドイツ:アルゼンチン=70,000:4,500というところでしょうか。

ドイツ(監督:Jurgen Klinsmann)
GK:1 レーマン
DF:3 フリードリッヒ、17 メルテザッカー、21 メッツェルダー、16 ラーム
MF:8 フリンクス、19 シュナイダー→(後16)22 オドンコール、7 シュバインシュタイガー→(後28)18 ボロウスキ
  13 バラック(C)
FW:11 クローゼ→(後40)10 ノイヴィル、20 ポドルスキ

アルゼンチン(監督:Jose Pekerman)
GK:1 アボンダンシエリ→(後25)12 レオ・フランコ
DF:4 コロッチーニ、2 ロベルト・アジャラ、6 エインセ、3 ソリン(C)
MF:8 マスチェラーノ、22 ルイス・ゴンサレス、18 マキシ・ロドリゲス
  10 リケルメ→(後26)5 カンビアッソ
FW:9 クレスポ→(後33)20 クルス、11 テベス

PK戦
ドイツ:ノイヴィル○、バラック○、ポドルスキ○、ボロウスキ○
アルヘ:クルス○、アヤラ×、Mロドリゲス○、カンビアッソ×

ドイツの先発は相変わらずであるが、アルゼンチンの先発にはテベスの名がある。好調サビオーラはケガなのか?! PTAペケルマンのチョイスには根拠があるのであろうが、リケルメの極限的パスに反応するのはサビオーラの方であり、テベスはあくまでも「個」の力に頼るような気がします。

キックオフはアルゼンチン。
会場はブーイングの嵐であるが、アルゼンチンのヒール達は動じることは無い。
早々にドイツFWポドルスキに。マスケラーノへのアタックであるが、その判定にブーイングである。
主審はスロバキアのルボス・ミシェルさん。昨年6月コンフェデレーションズ・カップ準決勝アルゼンチン・ドイツ戦(1−2)を裁いた主審であるが、ドイツ人はコノ恨みを良く覚えているようだ。

主導権はあくまでもアルゼンチン。
左からソリンの駆け上がる回数が多く、それにリケルメのパスがマトにしたりオトリにしてテベスを生かそうとしたりと、「手数」では勝っていた。
しかし、手に汗握る拮抗した感じ、と言えば聞こえは良いが、互いに中盤の制し合いにシノギを削りすぎで、ゴール前の攻防があまりない、素人目には面白くない前半でした。

後半のメンバーはお互い変わりがないようだ。
今度は早々のがアルゼンチンの長男ソリンに与えられる。当然の如く大ブーイングである。
その余韻が覚めやらぬ間もない時間にアルゼンチンは右CKをゲット。
蹴り手はリケルメ!
あっという間にロベルト・アヤラの頭が飛び込んできて、ドイツゴールのネットが豪快に揺れた。

アルゼンチン先制!

ロベルト・アヤラのマーカー役クローゼは顔面蒼白・・・。

そのあとのアルゼンチンはイヤラシイほどに落ち着いていた。
憎いほどにボールを回し、ドイツをイナシ続けようとしていた。

これを打開したのがクリンスマンの采配だった。
特に前半、いいようにヤラレテイたソリン側(ドイツからすると右サイド)に韋駄天オドンコール投入。
技術的にはけっして上手くないと思うのであるが、とにかく「前へ!」という意識だけは超一流なのであろう。
ココから15分くらいは、さすがのソリンもタジタジ状態で、守りに追われて攻めあがることが出来なくなった。

流れが変わり、さらに微妙なアヤが・・。
徐々にアルゼンチンのゴール前まで流れ込むことが多くなったドイツ。
前後半通じて初めてのCKもゲット。
GKアボンダンシエリが、ゴール前の混戦で腰を痛めてしまう。
ジキに交代。
控えのレオ・フランコは、急遽の交代ゲキに、ベンチからアップもせずにピッチに入らなくてはならなかった。

ココにさらに勝負のアヤ
急造状態でのGK交代に、守備の不安を感じたか、0−1を守りきろうとしたのか、いずれにしろペケルマンが選んだカードはリケルメ交代。
天才リケルメのヒラメキを放棄して、ボランチを1枚追加(カンビアッソ)して中盤を熱くする作戦をとる。

しかし、自軍(アルゼンチン)の攻撃の放棄は、相手(ドイツ)の攻撃の容認でもあった。

わずか10分後に左サイドに位置するバラックからボロウスキの頭をワンクッションしたあとに、逆サイドから飛び込んできたのがクローゼ。
先ほどまで顔面蒼白であったクローゼの顔がみるみる紅潮。

7万人が総立ち状態で拍手喝采大声援!

さらに勝負のアヤはドイツに・・。
アヤは主審のルボス・ミシェルさんである。
90分の終了間際に、今大会絶好調のマキシ・ロドリゲスがPエリア内に侵入。
ドイツのDFは後ろから後追いのタックルを仕掛けるしかなかった。
笛が鳴る。
主審の手には
ドイツ寄りの筆者でさえ「PKか!」と思わず叫んだ丑三つ時であったが、はM.ロドリゲスに与えられた。

実に気の毒な「シュミレーション」である。

共に3枚のカードを切ってしまったあとの延長戦突入。
バラックの足は痙攣していたのか、全く動けない。
リケルメはいないが、アルゼンチンの総攻撃が続いた。

延長の30分も終わり、会場に流れるのは、例の「ケセラセラ」である。
ホントにドイツ人は笑わせてくれるではないか。
「なるようになれ!」
である。

最後のPKキッカーが、あのリケルメに代わって入ったカンビアッソであったのも、如何に今日のペケルマンの采配が裏目に出ていたかの象徴であった。

試合終了後に突然の乱闘。
アルゼンチン側からすると、わかるような気もする。

あのシュミレーションが無ければ、M.ロドリゲスが今大会MVPまで上り詰めていたかもしれない。

勝負の神様は気まぐれでもあり、残酷でもある。
しかし、勝者側のサポーターにとっては、「カミサマ」である。


偏狂2006W杯!