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偏狂W杯!2006年6月27日(火) R-16-1
イタリア(1−0)ヒディング

R-16の3日目にして早くも挫折・・・。
飲み事があったとはいえ、生時間観戦が出来ませんでした。
ビデオをどっかで見てから感想を述べたいと思います。

イタリア(監督:リッピ)
GK:1ブッフォン
DF:19ザンブロッタ、5カンナバーロ、23マテラッティ、3グロッソ
MF:20ペロッタ、21ピルロ、8ガトゥーゾ
FW:7デル・ピエロ→(後29)10トッティ、9トニ→(後10)6バルザーリ、11ジラルディーノ→(後始)15イアキンタ

オーストラリア(監督:ヒディング)
GK:シュウォーツァ
DF:3ムーア、2ニール、14チッパフィールド
MF:13グレッラ、20ウィルクシャー、5クリナ、4ケイヒル、21ステリョフスキー→(後35)15アロイージ
FW:23ブレシアーノ、9ヴィドゥーカ

R-16の8試合の中で唯一リアルタイム観戦が出来なかったイタリア・ヒディング戦でしたが、2日を明けてようやく見ることが出来た。

イタリアはトッティをベンチスタートにしてデル・ピエーロを起用。
トッティのケガ上がりの体調を考慮しているのか、デル・ピエーロに賭けていたのかはわからない。
しかし、ドリブラーがデル・ピエーロだけだと、硬直した試合を崩すべくFKダッシュの機会が少なくなるのではなかろうか。
こういう時に悪童Cassanoを欲しいところである。
いずれにしろイタリアは強気の4−3−3。
対するヒディングは、彼得意のヒディング型3−4−3の復活である。

先手はなんとオーストラリア。
本体会屈指の古典的CFであるビドゥーカ顕在。
彼の頭にめがけてブレシアーノとかグレッラからアーリークロス的にゴール前に放り込まれると一気にオーストラリアのボルテージが上がる。
さらに、ボールを上げる起点がゴールラインに近いほど、この9番の威力は増す。

しかし、イタリアもさすがにイタリアである。

前半のチャンスはイタリアが3でオーストラリアが2といったくらいの微妙な感じ。
手数はイタリアがわずかに多いが、いかんせん枠をキチンと捉えていないシュートのほうが多い。
ココがカナリア色の連中とは違うところか。

後半からのメンバーを最初にいじくったのはリッピ。
迫力が無かったジラルディーノをイアキンタに交代。
高さと乱暴さのあるDFを崩すのは、高さで対抗するよりも速さであることをリッピは思い出したのではないか。

開始早々から主導権を握ろうとするイタリアであったが、すでに報道されているようにマテラッティのイッパツである。
たしかに、これがイッパツとなれば、90分を終えた試合でピッチ上には15人くらいしか残らなくなるかもしれない。

ココが試合の分かれ目の一つだったと見る。
通常であれば、
言い換えよう。
三都州とかだったらいつまでもいつまでも「チガウヤローガー!」と延々と抗議が続いていたであろう。それに付随して4〜5人が主審を囲むように、ミニ暴動的に騒然となるのが普通かもしれない。
しかし、イタリアのヒディングに対する怨念がそれを勝った。
誰一人抗議も何もせず、淡々と試合は始まった。
ベンチのリッピも、見た目には激昂することなく、あくまでも手術台に向かう外科医師の如く、処置をどうするか、それのみを考えていた。

主審の感情はどうであったか。

主審も大舞台の笛を生半可な気持ちで吹いているのではなかろう。
一つ一つの判定に対して、自分なりの評価と反省を繰り返し行っているはずである。
この判定を境にして、大きくイタリアサイドに偏った判定にもならなかったが、最後の最後にその恩恵が出たのかもしれない。

いずれにしろココからは10人対11人の戦いである。
リッピの次の手が出るまでは、CBの一角に愛するガトゥーゾが入る。
遜色は無い。
リッピの判断は、デル・ピエーロを残してトニを下げた。
代わりにバルザーニである。
4−3−3から4−3−2。
デル・ピエーロは、元々左サイドのすこし下がり目に位置していたので、正確には4−3.5−1.5か。
しかし、ココから試合終了まで、全く数的不利を感じさせない戦いぶりであった。
実際に、退場の場面を知らなければ、多分気がつくことは無かったと思う。
それほどにイタリアは凄みがあった。

残り15分でデル・ピエーロをトッティに交代。
リッピはあくまでも強気であり、勝ち気である。

対するヒディングはどうだったか。
リップの3枚のカードを見届けた上でようやく1枚目を切った。
見た目には冷静である。
しかし、すでに90分の試合で決めてやろうという積極性は無い。
延長戦を見据えた、見据えすぎた采配である。

そしてロスタイムの3分が表示される。
時計は回る。
イタリアにはこの試合にかける執念があった。
チーム全体の執念が、ファビオ・グラッソに執念のドリブルを呼び、そして仕上げがトッティの「さよならPK!」であった。

試合終了後のトッティには笑顔は無い。
この男は本気のようだ。

偏狂W杯2006!