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偏狂Man-U!2004年10月30日(土)プレミアリーグ 10週
ポーツマス(2−0)Man-U

「イングランドのサッカーは大味だ」という人もいるけれど、コノ島の街のスタジアムの雰囲気はどこも最高ですね。燃える発炎筒や大漁旗的なフラッグも無いが、観客席とピッチを隔てるモノはなく、その距離も選手の息遣いまでがわかるほどです。スタジアムは競技場とは呼ばずに、「○○パーク」という公園的な呼び名が多いのもうなづけます。
ホーム・フラットンパークは、赤い一角を除いてほぼ青一色の19000人で超満員。ブリテン島の南の街もオラがチームに燃えているようです。

その青いチームは、ココまで3勝3分け3敗でリーグ11位と渋い位置につけている。
我がMan-Uは、先週宿敵ガンナーズの独走を阻み、これからが正念場という大事な局面だったんですけど・・・。

ポーツマス(監督:レドナップ)
GK:1シャカ・ヒスロップ
DF:2プリムス、3ステファノヴィッチ、4アンズワース、6デ・ゼーウ
MF:11クウェイシー、15ファイェ、21カマラ→(32")19フラー、23ベルガー→(HT")34メザク
FW:20アイェグベニ、32ルア・ルア

Man-U(監督:未だファーガソン)
GK:13ロイ・キャロル
DF:2ガリー・ネヴィル→(80")6ウェズ・ブラウン、5リオ・ファーディナンド(C)、27シルヴェストル、4エインセ
MF:7C.ロナウド、3フィル・ネヴィル→(65゛)16Roy Keane、18ポール・スコールズ、11Ryan Giggs
FW:14アラン・スミス→(65゛)9サハ、8 W.Rooney

ポーツマスはただの小さなチームではなかった。先発だけ見るとブリテン島出身は2番、4番、11番くらいかなあ。3番はセルビア人、23番はチェコ。それ以外はすべてアフリカ系という布陣。GKはトリニダード・トバゴ、6番はオランダ人というがセードルフ系、15と21はセネガル、20がナイジェリアで32はDRコンゴというトコです。
「強い!」というのが第一印象。チームが強いのではなく、「個」のすべての運動能力はすさまじいものがあります。オマケに今日のレフェリーはニール・バリーさん。接触プレーに関しては、大概のアタリはOKという実に古典的イングランド状態だった。

それでもMan-Uにはカナワンだろう、とタカを食っていたのは前半30分くらい。セネガルの英雄カマラがスコールズと交錯して足を痛めて交代したくらいから、なんとポーツマスの大攻勢が始まった。
6番のデ・ゼーウはいったい何人いるんだ! というくらいの分身の術を駆使して攻めまくる。Man-Uも攻めてはいるが、Rooneyとアラン・スミスの登場回数が少ない。ということは、Pエリアのすぐ外までは行くのだが、ゴール前までは行けていないということでしょう。
対するポーツマスの攻撃は、GKキャロルを大忙しにさせるほど。

とりあえず前半は0−0。

ハーフタイムではファーガソンのゲキが飛んだのであろう。後半開始からMan-Uの攻勢。右からのC.ロナウドの速いグラウンダーにスコールズが合わせるが力無くGK正面に。これが決まっていたら・・・。

怒涛の5分をしのぐと神様はポーツマスに微笑んだ。
FWの突進にリオが遅れをとる。うしろから追うが、Pエリアの中である。微妙な交錯でFWが倒れると、ニール・バリーさんは迷わず笛を吹いた。
PKである。
先週は微妙なPKをもらっているMan-Uだけに文句は言えない。

ど真ん中に左足で蹴りこむアンズワースのPKで1点をリードするポーツマスであるが、それでも流れはまだMan-Uにあった。
親分とサハを同時に投入するファーガソンである。しかし、この試合で本来の武闘派の魂がよみがえってきたアラン・スミスを代えたのは間違いだった。
イエローは少ないが、この上なく肉弾戦が展開されるこの試合には、武闘派をそろえておくべきだった。サハは一発目のゴール前のアタックに以後音無しとなる。以外に小心なのかもしれない。
親分は中盤に落ち着きをもたらそうとするが、吼えるKeaneの姿は無かった。それよりもC.ロナウドの遅いリスタートや持ちすぎ的プレーに「やれやれ」と首を振る姿が目立つ。
これでは親分の持ち味ではない。

そして追加点が生まれる。
Giggsから親分へ惜しいパス! ゴールまであとわずかである。
と、その攻め込んだ瞬間に一瞬の間が空く。そのままGKはロング・フィード。FWアイェグベニはMan-UのCB2人を相手にする。シルヴェストルをかわして、リオまで手玉に取るとそのままボールはMan-Uゴールに転がり込んだ。

キャプテンのリオは、アフリカン・パワーの前にイイトコが無かったこの試合である。
肉弾戦に遅れをとったMan-U、神様も味方することが無かったMan-U、いろいろあるが、まずはチームカラーを元に戻さないといかん。このチームは魅力的ではあるが、1998年のブラジルのようだ。ドゥンガが吼えない試合ではどうにもならなかったあのチームである。セレソンの超一流の個人技を積み重ねたところで、個人技のための個人技ではチーム力にはならない。
今日のポーツマスのように「激しく」「厳しく」「ヒタムキニ」、全員がチームの為にベクトルを同じにしないことには復活は無い。

しかし、今日のポーツマスは強かった。

偏狂ManU!